SSブログ

記念切手 [エッセイ]

  先日、久しぶりに切手を買いに郵便局に行った時に、従来の日本のお祭りや花の切手の中に、キティちゃんの記念切手があるのを発見した。時代の変化を実感した。

 調べてみると、お金を出せばオリジナル切手がつくってもらえるようである。

たとえば、自分の写真の画像で切手が作れるなんて、郵便局も進化している。

 住人は、小学生の頃、切手を集めていた。
住人が何かを始めるのは大概、周囲にブームが起きていて、その影響である。

-3c991.jpg

 友人から、なにか古めかしい切手(尾形光琳の梅林図)のような切手を見せられ、貴重なものなので、ピンセットで触らないといけない、指紋が付くと価値が無くなる、将来高く売れる、などと吹聴されると、すぐに信用してしまう。
 天皇陛下の記念行事やオリンピックなど記念切手が発売されると母親に郵便局に行ってもらい、札幌オリンピックに記念切手など、シートで買ってもらっていた。
当時、小遣いをためては、デパートのおもちゃ売り場の文具コーナーに片隅にあった、記念切手の売り場(多少レア物で、といっても小学生が、親に手伝ってもらえば帰る程度の)で、過去の記念切手を買っていた。
大阪万博のときなど、土産として、既にスタンプの押してある(使用済みの)海外の切手をお土産として、結構いい値段で買った記憶がある。

それを、切手専用のストックブックに、シリーズ別などに分類して、何かの儀式のようにピンセットを使って、並べては悦に入っていた。その頃からお金に対する欲はあり、大切に保管すれば、高く売れると信じていたのである。今にして思うと、郵政省や、悪賢い大人たちの策にマンマとはまったのであろうか。今でも、本箱の片隅に、専用のピンセットと共に、あまりコンディションのよろしくない記念切手が残っている。

本当に思い出としての記念切手だとしたら、プライスレスであるが、欲の皮がつぱった自分へのちょっとビミョーな感慨がある。
皆さんも結構部屋の片隅に放置されているのではないだろうか。
額面は15円とかなので、現在、葉書に貼っても足りないくらいである。けれどもそれを切手として使うことにまだ未練のある自分が またさらにいやらしく思える。


タグ:切手
nice!(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 0