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私、介護される女歯科医です [お勧めの1冊]

「私、介護される女歯科医です」


九州大学歯学部 元准教授 冲本公繪 著
2019年10月16日 四六判 168頁
1,980円(税込)
わかば出版


  現役時代、大学病院で歯科領域の臨床や研究を行い、高齢者の健康寿命と食生活との係わりについて研究に携わってこられた筆者が、右脳出血による重度の左側麻痺から、5年をかけ、リハビリと夫(歯科医)の介護で回復してゆくのを、科学者としての冷静な視点で綴ったエッセイ。

あきらめないでやり続けることの大切さを身をもって教えていただいた。


株式会社 シエン社  〒112-0004 東京都文京区後楽1-1-10  TEL 03-3816-7818




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タグ:冲本公繪
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なぜ歯医者の治療は1回で終わらないのか? 聞くに聞けない歯医者のギモン40 [お勧めの1冊]

なぜ歯医者の治療は1回で終わらないのか? 聞くに聞けない歯医者のギモン40 

若林 健史 (著)


単行本  朝日新聞出版 (2019/5/13)


歯の病気や治療法に対する疑問以前に、歯医者は、「なぜ予約制なの?」「なぜ治療の途中で交代するの?」といった疑問がいっぱいです。そんな歯科の疑問40に、テレビCMでおなじみの若林健史歯科医師が答えます。




タグ:歯科
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認知症専門医が教える! 脳の老化を止めたければ 歯を守りなさい! [お勧めの1冊]

認知症専門医が教える! 脳の老化を止めたければ 歯を守りなさい!

  • 単行本(ソフトカバー): 205ページ
  • 出版社: かんき出版 (2018/11/8)


お口の健康と全身の病気のかかわりは多くの論文等で科学的に証明されております。

健康寿命を延ばすためにも、歯科クリニックで定期的に歯のクリーニングをお勧めします。


認知症専門医が教える!  脳の老化を止めたければ 歯を守りなさい!

認知症専門医が教える! 脳の老化を止めたければ 歯を守りなさい!

  • 作者: 長谷川 嘉哉
  • 出版社/メーカー: かんき出版
  • 発売日: 2018/11/08
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


タグ:認知症
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糖尿病がイヤなら歯を磨きなさい [お勧めの1冊]

糖尿病がイヤなら歯を磨きなさい〜内科医が教えるお口と体の健康の新常識
西田 亙 (著)
幻冬舎 (2018/3/8)


 糖尿病と歯周病の関係については当ブログで紹介してきました。
糖尿病だけでなく、高血圧、脳梗塞、心筋梗塞、誤嚥性肺炎なども、歯周病の治療を行うことで改善することが知られています。
歯周病は 痛いとかいった自覚症状が末期になるまでありませんので、深刻に受け止められることはありませんが、立派な炎症なのです。
もし、腎臓やすい臓などに慢性炎症があれば、大騒ぎだと思いますが、歯周病は非常に軽く見られているのです。
一方、歯周病は歯科クリニックで適切な治療を行い、日々ご自身でお口のクリーニングにこころがければ、予防、病状の軽快が可能な病気です。

 本書は糖尿病専門医の先生がお書きになっているので住人が発言するより大きな説得力があります。
糖尿病でない方もぜひお手に取っていただきたい一冊です。


歯科医向けに内科医から伝えたい歯科医院に知ってほしい糖尿病のことという著書も歯科医の方にお勧めの一冊です。







 




 

タグ:糖尿病
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口腔ケアでがん治療はグッと楽になる [お勧めの1冊]

  現在、多くの日本人はがんで亡くなります。ということは、多くの日本人はがん治療をうけているわけです。

がん治療には副作用がつきものです。口内炎や乾燥など、口のトラブルは避けられません。そうしたトラブルは、適切な口腔ケアで予防・軽減できます。
逆に口の中が汚れたままだと、ときに命とりになる問題すら起こります。口の痛みや乾きをとり、ふつうに食事ができれば、日常生活を維持したまま、がん治療を受けられます。そのカギとなる口腔ケアのポイントを、本書にまとめました。アマゾン 内容(「BOOK」データベースより)より引用

がんに限らず手術を受けるときに、お口の中の健康が傷の治り(退院日数)を左右することは最近さまざまなデータで示されています。
病気になってからのお口の手入れも大切ですが、手術を受けるようになってから歯科を受診するよりも、常日頃からのお口の手入れが一番大切と思います。
我が家に定期的にメインテナンスにお見えになっている方が、みなさん健康長寿なのを日々見るにつけ、このようなことを住人としては実感します。
定期的なメインテナンスがキモチイイだけでなく、その方の今後の生活の質まで左右するというのは、やりがいのある仕事です。
ただ歯の健康の重要性を患者さんに納得していただくのは 口下手な住人や我が家のスタッフには、なかなか難しいですが・・・・。
おすすめの一冊です。



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日本人はこうして歯を失っていく [お勧めの1冊]

 世の中には歯に関する情報があふれています。中には、歯科医が見て「いかがなものか」と思う内容のものもあります。
 日本人が歯を失う原因の一位は歯周病です。それだけでなく、糖尿病や心筋梗塞など、さまざまな病気と歯周病が密接な関係にあることもわかってきました。
住人が学生の頃から、歯周病原菌が腎臓や心臓に悪影響を与えていることは知られていました。歯学部の病理学の講義で動脈硬化のメカニズムなど、「なぜ学ばないといけないのか」、当時の住人は理解できてませんでしたが、当時の先生方としては、ぜひ学生に理解しておいてほしい内容だったのでしょう。
 先日のNHKスペシャル、「シリーズ キラーストレス」のなかで、ストレスによる血管からの出血(脳出血など)に血管内の細菌が重要な役割を演じていることが報じられていました。この細菌がまさに、歯周病などにより、お口の中の細菌が、血管内に入り込んだものです。
まさに歯周病がその方の人生、命をも左右しかねないのです。
今まで、等ブログでもお口の健康とメインテナンスの重要性を訴えてまいりましたが、ますます広く皆さんにご理解いただきたく思います。

さて、今回、日本歯周病学会日本臨床歯周病学会、初の一般の方向けの公式本が出版されました。
 お口の健康が、寝たきりの方を減少させ、日本人の健康寿命を延ばし、幸せな老後を過ごしていただく、そして医療費を減らし、日本の財政を健康にする、間違いありません。人々の健康も日本の健康もお口の健康からです。
おすすめの一冊です。
ぜひ一度手に取ってご覧になってみてください。

2016年06月22日07時26分34秒0001 (Large).jpg






日本人はこうして歯を失っていく 専門医が教える歯周病の怖さと正しい治し方
日本歯周病学会 (著), 日本臨床歯周病学会 (著)
朝日新聞出版 (2016/6/7)
 


タグ:歯周病
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噛み合わせが人生を変える [お勧めの1冊]

脳や胃腸と同様に、歯も立派な「臓器」です。しかし、大切な臓器を「1本くらい失っても問題ない」と思い込んでいる人が多いのではないでしょうか。
歯を失って満足に噛めなくなると、肩こり・腰痛・不眠症・うつなどの不調や、メタボリック症候群、運動障害、脳梗塞や認知症などを招きやすくなります。逆に、正しい噛み合わせで十分な咀嚼ができる人は、いつまでも元気で若々しい生活を謳歌することができます。
本書では、お口の健康を保つことでいきいきとした人生を手に入れる「健口長寿」の実践法をご紹介します。

噛み合わせが人生を変える
日本顎咬合学会 (著)
小学館 (2013/6/3)

IMG_0442 (Small).JPG呉市入船山公園旧呉鎮守府司令長官官舎


タグ:噛み合わせ
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本当に聞きたい! インプラントの話 [お勧めの1冊]

  今までもインプラントに関するお話を当ブログに書かせていただきましたが、今回お勧めする書籍はこれからインプラント治療をお考えの方にはぜひお勧めの一冊です。
今まで住人が、当ブログで申し上げたこととかなり重複しますが、大学教授の著作ですから説得力があるのではないでしょうか。

「出身大学、歯科医師の肩書だけで、信頼に足る歯科医師を見つけることは不可能だろうと思われます。当然、私のような「大学教授」も、信頼に足る肩書ではないのかもしれません。」
と、権威主義を否定しているあたり、逆に信頼してよいと思います。

インプラントのダンピングが行われはじめている現在、なぜそのような安い値段でインプラント治療ができるのか、疑問を呈してもいます。

また、一方でインプラント治療のトラブル報道でネガティブキャンペーンをはっておきながら、もう一方では、最新治療と称して学会等ではコンセンサスの得られていない、治療法を紹介し、名医を紹介するという名目で、正義の味方のふりをして、高額の掲載料を歯科医師から巻き上げてムック本と称する広告雑誌を作り、読者からも うん千円のお金をとって暴利をむさぼる、新聞社系出版社の商法と儲けのカラクリ、マスコミの姿勢にも疑問を呈しています。

 住人の知る限り、名医ほどマスコミに露出しませんし、まして、お金を払ってまで広告(書籍、テレビCM、ネット、etc)しません。目の前の患者さんに日々真面目にコツコツ向き合うことでいっぱいいっぱいで、広告してまで集客しようとは考えていないのです。
患者さんの立場からすると、それら(書籍、テレビCM、ネット、etc)に出てこない歯科医はこの世に存在しないも同然です。患者さんが本当に知りたい名医はひっそりと仕事をし、目立ちたい者ばかりがメディアに露出するという、痛し痒しな面もありますが、その事実をまず理解すべきでしょう。


インプラント治療をお考えの方はもちろんですが、インプラント治療をお考えでない方でも、今どきの世の中のカラクリを考察する上でお勧めの書籍だと思います。

800円ですので、今すぐアマゾンで注文してご一読してから、歯科医院のドアを開けてください。

歯科大教授が明かす 本当に聞きたい! インプラントの話 角川SSC新書
矢島 安朝 (著)
角川マガジンズ(角川グループパブリッシング) (2013/3/9)

IMG_0441 (Small).JPG呉市入船山公園旧呉鎮守府司令長官官舎

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お勧めの一冊No.17  [お勧めの1冊]

食卓の向こう側〈第13部〉命の入り口 心の出口 (西日本新聞ブックレット) [単行本]
西日本新聞社「食くらし」取材班 (著)

単行本: 111ページ
出版社: 西日本新聞社 (2010/07)
ISBN-10: 4816708162
ISBN-13: 978-4816708169
発売日: 2010/07
商品の寸法: 21 x 14.8 x 0.8 cm

 以前、「食卓の向こう側〈第12部〉価格の向こう側 」西日本新聞社 (2009/09) をご紹介しましたが、その続編です。

今回は「噛むことは、生きること。」のサブタイトルが示すように、咀嚼をテーマに、健康や医療のあり方をともに考える内容であり、住人の仕事である、歯科と重なる分野です。
住人が当ブログで訴えてきたことととも重なる部分が多いと思います。

そして、何よりこの手の本にありがちな、科学的根拠のないセンセーショナルな内容(たとえば「竹炭が歯周病にいい」のような)の偏りがなく、歯科医院のCMになっている「名医特集」のような内容でもなく、記者の目線で綴られているのが好感をもてます。中国製の義歯など時代を反映した内容も盛り込まれております。

住人がいつも申し上げているように「絶対」正しいといった、絶対は存在しませんので、100%鵜呑みにされても困りますが、ワンコイン(500円)でこの情報は 健康志向の一般の方にとってかなり有益な書籍だと思います。
また、当ブログをご覧くださっている開業医の先生はもうご存知かもしれませんが、是非待合室に置かれることをおすすめします。 (この本売っても住人にはなんのバックもありませんが・・・)

【送料無料】食卓の向こう側(第13部)

【送料無料】食卓の向こう側(第13部)
価格:500円(税込、送料別)

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タグ:噛む 歯科
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お勧めの一冊No.17 [お勧めの1冊]

 共生経済が始まる 世界恐慌を生き抜く道 (単行本)
 内橋 克人 (著)

単行本: 247ページ
出版社: 朝日新聞出版 (2009/3/19)
ISBN-10: 4022505400
ISBN-13: 978-4022505408
発売日: 2009/3/19
商品の寸法: 19 x 12.8 x 2.6 cm

 

 テレビでは毎日のようにニュースや討論番組で、日本の経済について、えらい評論家と称される方々が、口から泡を飛ばさんばかりに、ケンケンガクガク、取っ組み合いの喧嘩にならんばかりの大議論を行っている。住人も「たけしのTVXX」や「たかじんのXX委員会」などよく見るし面白いと思っている。
TV局がおてがるに視聴率を稼ぐにはもってこいなのかもしれない。
しかし、もう何年も議論を続けているが毎回結論は出ずにあいまいなまま番組が終わる。 一向に出口が見えてこない。(「評論家先生諸氏の中ではおそらくエンドポイントは見えているのであろうが、言ってしまうと、自分の商売が終わってしまうので、あえて言わないのではないか」と思える。)

議論はらせん状に回っていて、終わることはない。

2496787山口市清水時

 

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タグ: 経済
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この世から病気はなくせるのか?2 [お勧めの1冊]

 住人は山奥のしがない一住人である。浮き草のように大河の流れには逆らえない。
世界有数の製薬会社などは、まさに世の中のトレンドという激流を自らに有利なように作ることが出来る。これは製薬会社に限ったことではないだろう。資本(金)を持っているものが、世界中の人のマインドまで操れる時代になりつつある。まさに「でっかいことはよい事」社会である。

 今回ご紹介する1冊は「うつ病が増えたから、うつ病の薬が売れたのか、うつ病の薬を売りたいから、うつ病の人が増えたのか」を検証しただけである。
デリケートというか過激な内容なだけに、誤解をうまないように十分解説したらこの厚さになったのである。筆者が相当慎重に議論していることがうかがえる。多分、筆者の言っていることは正しいと思う。

今回のお勧めの1冊
なぜうつ病の人が増えたのか (単行本)
冨高 辰一郎 (著)
• 単行本: 252ページ
• 出版社: 幻冬舎ルネッサンス (2009/7/10)
• ISBN-10: 4779004535
• ISBN-13: 978-4779004537
• 発売日: 2009/7/10
• 商品の寸法: 19 x 13.6 x 2.3 cm

2496775山口市清水時

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タグ: うつ
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理想と現実の狭間で [お勧めの1冊]

2496774   自由、平等といった理想のなかで、子供たちは育てられる。
努力すれば夢はかなうと教えられる。
  ダーティな現実からはなるべく距離をおいて育てられ、自分が食べている肉はそのために殺された生物の肉であるという現実からも遠い。
  理科の実験でさえ、ある限られた特殊な条件での単純化された反応を習うのにもかかわらず、現実の宇宙もそんな単純明快な理論の中で回っていると勘違いして育つ。

 ある時期まで、子供たちは大人たちの言うことを信じて疑わない。
純粋培養で育てられた子供たちは精神的にも多感な時期に現実社会に放り出され、そのとき初めてその理想と現実のギャップに落胆する。
  夢がかなわなかったことで、自分はダメだと落胆する。理想を謳っていた先生を恨めしく思い、今度は180度人を信用せず、社会や自分の境遇を憎む。

 

 

 

山口市清水寺

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お勧めの一冊No.14 [お勧めの1冊]

バムとケロのにちようび (大型本)
島田 ゆか

・大型本: 32ページ
・出版社: 文溪堂 (1994/09)
・ISBN-10: 4894230429
・ISBN-13: 978-4894230422
・発売日: 1994/09
・商品の寸法: 27.8 x 21.2 x 1.2 cm

 先日本棚を整理していて久しぶりに手に取ったのですが、思わず小一時間見入ってしまいました。
1995年第5刷となっているので、14年前に子供のために購入したのですが、住人にとって、おサルのジョージ(ひとまねこざる)以来のヒット絵本です。
 最初は書店で平積みしてあったのを偶然発見したのですが、それ以降書店を訪れるたびに続編が発行されてないか確認するほどはまってしまいました。

アマゾンの書評に
おおらかで心優しい犬のバムと、やりたい放題がかわいいカエルのケロちゃん。そのキャラクター設定とストーリーもさることながら、この絵本の最大の魅力は、グラフィックデザイン出身の作者による細部にまでこだわって描かれた絵。緑の長靴をはいた小さなテーブル、赤い犬型の浴槽、そしてケロの形をした椅子。バムとケロの家は素敵な家具や小物であふれている。何回読み返しても、さっきは気付かなかった小さな置物や隠れたキャラクターなど、新しい発見をすることができるだろう。大人も子どもも繰り返し手を伸ばしてしまう1冊である。(小山由絵)
とあるとおり、
精密に書かれた絵のいたるところに遊び心があり、何度見ても飽きない。
絵本にありがちな説教が全くない。
ほのぼのとした絵とたわいのないストーリーが能ミソを癒してくれる。

幼稚園前後のお子さんをお持ちの方にお勧めです。

ちなみに
2009年8月1日(土)〜8月30日(日)(月曜休館)のあいだ、
嘉麻市立織田廣喜美術館(福岡県嘉麻市上臼井767 )で
絵本の宝箱~みんな大好き!絵本原画展
が開催されており、 島田ゆかの絵本『ぶーちゃんとおにいちゃ ん』の原画10点が展示されています。「リサとガスパール」や「ペネロペ」にもあえます。

TS3E0353 (Small).JPG嘉麻市立織田廣喜美術館

>>>絵本作家 島田ゆか の公式サイト http://www.bamkero.com/

 

 

 

 


タグ:絵本
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お勧めの一冊No.13 [お勧めの1冊]

  正法眼蔵随聞記 (岩波文庫) (文庫)
  懐奘 (編集), 和辻 哲郎 (校訂)


•文庫: 170ページ
•出版社: 岩波書店; 改版版 (1982/01)
•ISBN-10: 400333194X
•ISBN-13: 978-4003331941
•発売日: 1982/01

住人は師匠から常々、「物事を調べたり、学ぶ場合は原著に戻れ」と教えられてきた。

確かに、原著はその「孫引き」とは一線を画すオーラがあるように思う。

しかしながら、原著の作者があまりに天才的で、難解な場合、内容を凡人である住人にも理解できるよう、噛み砕いてくれる書籍というのもありがたい。

 特に禅宗に関する書籍は難解で、「ただ単に読む」ことすら出来ず、まだ住人はそのレベルに達していないのであろう。
「正法眼蔵」もいつかは挑戦してみたいと思っているが、まだ先のことのような気がする。

本書は弟子の「懐奘 」によるその解説本といえる。

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お勧めの一冊No.12 [お勧めの1冊]

武士の娘 (ちくま文庫) (文庫)
杉本 鉞子 (著), 大岩 美代 (翻訳)

文庫: 384ページ
出版社: 筑摩書房 (1994/01)
ISBN-10: 4480027823
ISBN-13: 978-4480027825
発売日: 1994/01
商品の寸法: 15 x 11 x 2 cm

杉本鉞子は、1873年(明治6年)、越後長岡藩の家老の家に武士の娘として生れ、厳格に育てられた。
そんな一人の日本人女性が結婚してアメリカにもわたって、祖国日本とアメリカを比較しながら語った自叙伝的「武士道」女性版と言える書である。

そんな彼女が本書で一番言いたかったことは住人の関心事とは別の事柄なのだが、これは実際に読んでいただきたい。最後のページに書いてあります。

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タグ:日本人
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お勧めの一冊No.11 [お勧めの1冊]

日本の「安心」はなぜ、消えたのか―社会心理学から見た現代日本の問題点 (単行本)
山岸 俊男 (著)

• 単行本: 261ページ
• 出版社: 集英社インターナショナル (2008/02)
• ISBN-10: 4797671726
• ISBN-13: 978-4797671728
• 発売日: 2008/02
• 商品の寸法: 18.8 x 13.2 x 2.8 cm

出版社/著者からの内容紹介
偽装国家ニッポン!?
いつからこの国は「嘘つき」だらけになってしまったのか?
その驚くべき真相を最新の心理学が鋭く解き明かす!
●構造改革が「安心社会」を崩壊させた
●日本人とは「人を見たら泥棒と思え」と考える人々だった
●「渡る世間に鬼はない」と楽天的に考えるアメリカ人たち
●実は日本人は集団行動よりも一匹狼のほうがずっと好き
●「心の教育」をやればやるほど、利己主義者の天国ができる
●いじめを深刻化させる本当の原因は「傍観者」にあり
●なぜ日本の若者たちは空気を読みたがるのか
●どうして日本の企業は消費者に嘘をついてしまうのか
●武士道精神こそが信頼関係を破壊する
                   ~本書の内容から~

日本の「安心」はなぜ、消えたのか

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タグ:日本人
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お勧めの一冊No.10 [お勧めの1冊]

論語と算盤 (角川ソフィア文庫) (文庫)
渋沢 栄一 (著)

•文庫: 318ページ
•出版社: 角川学芸出版 (2008/10/25)
•ISBN-10: 4044090017
•ISBN-13: 978-4044090012
•発売日: 2008/10/25
•商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.6 cm

 今日の経済状態は100年に一度の危機だそうである。ということは前回の日本における危機は1920(大正9)年の第一次世界大戦後の金融恐慌だろうかそれとも明治維新であろうか。

本書は維新以来、日本に世界と比肩できる近代の実業界を育てあげた、日本実業界の父、渋沢栄一(1840~1931)が、後進の企業家を育成するために、経営哲学を語った談話録で、昭和2年初版である。

明治維新はそれ以前の日本人の知識と道徳の積み重ねがあったからこそ西洋諸国の植民地にもなることなく、成功したと住人は考える。日本人古来の倫理観などが失われつつある現在の状況はそういった意味で明治維新のときよりもさらに危機的状況ではないだろうか。

今日のそのような状況の下で、「孔子という聖人の言葉を実業家である渋沢栄一が いかに日本の実社会で消化し応用したか」を理解することは 大変意味のあることだと思う。
「道徳の欠如した利益追求は洋の東西を問わず非難されるしその成功は長続きしない。「東洋には利益の追求は悪である」とする考えもあるが、孔子はそうは言っていない。道徳に基づく、世のための仕事で利益を上げることは善であるり、論語と算盤は矛盾しない。」というのが本書の主張である。

論語と算盤

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タグ: 渋沢栄一
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お勧めの一冊No.9 [お勧めの1冊]

 仏像―心とかたち (NHKブックス 20) (単行本)
 望月信成 佐和隆研 梅原猛 (著)

 • 単行本: 225ページ
 • 出版社: 日本放送出版協会 (1965/04)
 • ISBN-13: 978-4140010204
 • 発売日: 1965/04
 • 商品の寸法: 18.2 x 13 x 1 cm

 和辻哲郎の古寺巡礼を始め仏像マニアがわがバイブルとする書籍は多くあると思う。住人が仏像に入るきっかけはすこし変わっており、いとう せいこう, みうら じゅん著の「見仏記」シリーズではまってしまった。
しかし、教科書的な入門書としてお勧めなのが本書である。

 この本はNHK放送番組、「「仏像」かたちとこころ」の再整理である。
仏像の形の背後に心を探り、その心を現代的視点で考えるという新しい着想で書かれたと「はしがき」にある。
章立ては
仏像のこころ
仏像の誕生―釈迦如来像
現世利益の仏―薬師如来像
彼岸への憧憬―阿弥陀如来像
絶対への探求―大日如来像
変化の仏―観音菩薩像
路傍の仏―地蔵菩薩像
となっている。

「仏像のこころ」では、本書の目的を
「前略・・・
一体、このような仏像ブームはどうして起こったのか。仏像ブームは果たして健康な文化の証拠であろうか。それは結局、現代という極端に機械化され、組織化され、合理化された世界から逃避し、何となく深遠で孤独な美と宗教のムードに浸ろうとする、精神の逃避ではないか。そして、ナショナリズムの風潮が盛んになるにつれ、高まりつつある仏像ブームは、結局、現代の問題から目をそらし、かつての日本の文化遺産に、ロマン的回顧にふけろうとする保守的な精神の退廃ではないか。もしも、仏像の鑑賞が過去の文化への回想のかもしだすロマン的ムードにひたることにすぎないならば、このような批判をまぬがれることは出来ないであろう。
・・・中略・・・
NHKテレビで「「仏像」かたちとこころ」という番組で試みたのは、仏像鑑賞を単なる過去の文化の回帰として終わらせまいとする試みであり、仏像の問題を、そのような仏像を作った日本文化の問題、日本人の心の問題として考え、現代への意味を考えることであった。・・・後略」とある。

出版年は1965年なので、当時すでに梅原氏の目には「仏像ブーム」なるものあったようである。しかも、前段の
「~保守的な精神の退廃ではないか。」という批判に対し、
後段の
「~日本文化の問題、日本人の心の問題として考え、現代への意味を考えることであった。」が本書の目的であったのであろう。
 つまり梅原氏の目には1965年当時すでに
「現代という極端に機械化され、組織化され、合理化された世界」と言うものが存在し、そこから逃避しようとする者たちによって「仏像ブーム」が起きているようだが、過去への逃避でなく、仏像というものを現代的に捉えたいと考えたようである。
住人が思うに「精神の退廃」と言われようと現代の日本人は過去の文化へ多少回帰したほうがよいのではないかと考えるが、そんな難しい話はさておき、

 章立てからも判るようにわれわれ凡人とって本書は
仏教が日本に伝来し、時代が下るに従ってどのように変遷があったか、過去の日本人はそのそれぞれの時代時代でどのように「仏教」と向き合い、受け止めながら仏像を拝したかが判りやすくを述べらているように思う。

そのことを
本書の帯で、京都大学名誉教授 桑原武夫教授が推薦文として
「本書は、外形のみの比較計量、科学研究と称する安易さを捨て、また、仏像の静観から生じる感動の主観的うたいあげを自制した。これは仏像を媒介とした日本精神史の新しい試みで、機能によって分類し、厳密な形態論をふまえて、なぜ、またいかに日本でまつられたかを探求するところに生態学的方法すら感じさせる興味深い研究である。」と述べておられるが、
この難解な文章を住人なりに解読すると
「学問的になりすぎず、かといって感傷的にもなりすぎず、程よいバランス感覚で、仏像を分類し、過去の日本人の考えたことに迫ろうとしている」というところだろうか。

そしてこのことが入門書としてお勧めの理由である。


 



 

タグ:仏像
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お勧めの一冊No.8 [お勧めの1冊]

アイヌ神謡集 (岩波文庫) (文庫)
知里 幸恵 (翻訳)

•文庫: 187ページ
•出版社: 岩波書店 (1978/8/16)
•ISBN-10: 4003208013
•SBN-13: 978-4003208014
•発売日: 1978/8/16
•商品の寸法: 14.6 x 10.6 x 1.2 cm
¥ 525 (税込)

 アイヌ民族の女性である知里幸恵がアイヌに古くから言い伝えられた神謡をその明晰な頭脳と代々培った精神でまずは言葉をローマ字にそして日本語に翻訳したものである。

 大正11年に書かれた序文に
その昔この広い北海道は、私たちの先祖の自由の天地でありました。天真爛漫な稚児のように、美しい大自然に抱擁されてのんびりと楽しく生活していた彼らは、真に自然の寵児、なんという幸福な人だちであったでしょう。
中略
野辺に山辺に嬉々として暮らしていた多くの民の行方も今いずこ。僅かに残る私たちの同族は、進みゆく世のさまにただ驚きの眼をみはるばかり。しかもその眼はからは宗教的概念に支配されていた昔の人の美しい魂の輝きは失われて、不安に充ち不平に燃え、鈍りくらんで行く手も見わかず、よその御慈悲にすがらねばならぬ、あさましい姿、おお亡びゆくもの・・・・
後略

とある。
ここでの主語はアイヌ民族ですが、現在の日本人に置き換えてもぴったり符合します。
以前よりアイヌの人たちのことを知りたいと思っていたのですが、 NHKのその時歴史が動いたの「第340回 神々のうた 大地にふたたび 〜アイヌ少女・知里幸恵の闘い〜」をみてすぐにアマゾンで注文しました。
 彼女はこの著書が出来上がった直後に持病の悪化でお亡くなりになるのだが、大正時代の日本ですら、このように感じているのであるから天国で現在の日本をご覧になってどう感じるだろうか。


タグ:アイヌ 神謡
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お勧めの一冊No.7 [お勧めの1冊]

山下惣一
「食べものはみんな生きていた」

•単行本: 259ページ
•出版社: 講談社 (2004/06)
•ISBN-10: 4062123932
•ISBN-13: 978-4062123938
•発売日: 2004/06

  中国製ギョーザ問題が起きたときに住人はこの本のことを思い出しました。本書は唐津市で農業に従事しながら作家でもある筆者が孫に食について教えると言うスタンスで書かれていますが、現在の日本の食に関する問題点を鋭く指摘した本です。

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タグ: 安全
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お勧めの一冊No.6 -スピリチュアルな時代ー [お勧めの1冊]

  以前に当ブログで書きましたが、第34回北地区・北九州歯科医学会 市民公開フォーラムで養老 孟司先生にご講演いただきました。光栄なことに、前日養老先生とお話しする機会がありました。
テレビの養老先生とまったく同じ感じで、当方としても相手が「バカの壁」の先生ですからよい格好をしてもしょうがありませんし、かたに力を入れずにお話を聞くことができました。
住人らのレベルに合わせて、判りやすく話すこと、年号をはじめ世の中の歴史をすみからすみまで記憶しており(この人どこで、このようなねたを仕入れて記憶しているのだろう?これが東大の威力?)と時間を忘れて、関心しながら、感動しながらお話に吸い込まれていました。

 閑話休題、お勧めの一冊がかなり御無沙汰ですが、お勧めの本がなかったわけでなく、自分の中で消化しきれずに山済みされていました。

東寺http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E5%AF%BA   東寺

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お勧めの1冊No.5 [お勧めの1冊]

小松秀樹
医療の限界
新潮社 新書(2007/06) ¥ 735 (税込)

  タイトルこそ「医療の限界ですが」この本は医療の立場から、医療のみならず、日本人、マスコミ、刑事司法、教育、大学、学会、医療行政を見渡すと今のシステムでは立ち行かなくなっていて、「現在の日本の限界」を述べています。医療にかかわるすべてのヒト、これからお医者さんにかかる可能性のあるすべてのヒトに実寸大に医療の現実を掌握してもらうためにぜひ呼んでいただきたい1冊です。

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お勧めの1冊No.4 [お勧めの1冊]

イザヤ・ベンダサン
日本人とユダヤ人
角川文庫ソフィア (1971/09) ¥ 483 (税込)


 近頃「今の世の中ヘン」とか「昔の日本人と今の日本人は違う」などという言われるのを耳にします。それでは「そもそも日本人とはどんなヒト?」ということが住人には疑問としてわいてきます。
そこで、この本をご紹介ですが、うらがきをそのまま書かせていただくと、
「評論家・山本七平が、ユダヤ人イザヤ・ベンダサンとして1970年に発表し、300万部を超えるベストセラーとなった記念碑的名著。砂漠対モンスーン、遊牧民対農耕、放浪対定住、一神教対多神教など、独自の視点から展開される卓抜な日本人論。・・・・」とある。
 理系人間で高校では世界史を選択してなかった住人にはかなり難しかったし、内容の真偽を確認する能力もない。が日本人を他民族と比較することでその特殊性をわかりやすく解説している。ひとつの日本人論として住人も首肯する一冊です。

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タグ:日本人
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お勧めの1冊No.3 [お勧めの1冊]

武田邦彦
環境問題はなぜウソがまかり通るのか
洋泉社(2007/3/12)952円(税別)
ISBN978-4-86248-122-1
 タイトルも内容も衝撃的です。住人もまさに「目からうろこ」物でした。内容をどのようにとらえるは皆さんの判断にゆだねたいと思います。
Introductionの文章を少し引用させていただきます。
・・・・前略・・・
しかし、現在の日本では白昼堂々、いくらでもこうした偽装や世論操作が行われている。それも政府や専門家、メディア関係者のような「事実を誠実に伝えるべき人たち」が加担している。
 それをこの本では、「故意の誤報」と呼んだ。つまり、当人たちは本当のことを知っているのに「お金(補助金)を貰うため」「自分が有利な立場を維持するため」に事実と異なることを語る。こうした傾向は環境問題で特に顕著に見られる。
・・・中略・・・
 こうした様々な環境運動のウソに取り込まれ、だまされてしまうのは「故意の誤報」が私たちの身の回りにあまりにも多く溢れているからだ。
「事実を知る」、それがまず第一歩だ。
                                                     武田邦彦

 

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タグ:メディア
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お勧めの1冊No.2 [お勧めの1冊]

北 康利
白洲次郎 占領を背負った男
講談社 (2005/7/22) 1800円(税別)
ISBN4-06-212967-1
 住人がもっとも尊敬する日本人の一人である、白洲次郎の評伝です。日本の戦後に多大な貢献と影響を与えた人物であり、小説の主人公のようにできすぎた人物でありますが、男としてしびれます。

立ち振る舞い、妻(白洲正子)との距離感、いきかた、ファッション、しにかたまでかっこよすぎます。
紳士であること、壮絶なまでに筋をきっちり通すこと、そして日本人であることに誇りを持っていることなど、現代の日本には彼のような人物はあまりいないのではないでしょうか。
生まれ、育ちは真似できませんが、戦後生まれの住人としては先人に感謝しつつ、遠く及びませんが、生き方を学びたいと思います。

サル真似でもいいから、真似したい人物です。年配の方はよく御存知のことと思いますが、20~30才代の特に男性にお勧めです。


 


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お勧めの1冊No.1 [お勧めの1冊]

小野寺時夫

がんのウソと真実 医者が言いたくて、いえなかったこと

中公新書 2007年4月10日刊 760円

ISBN978-4-12-150242-1

「患者と家族に伝えたい。これがガンに関する「本当のこと」2000人以上の患者に接してわかったこと」(帯より)「よく生き、安らかな死を迎えるための、現代人必読の一冊。」(裏表紙より)

真実に裏打ちされた言葉は説得力があります。一気に読めました。歯科医療にダブるとこもあるような気がしました。


タグ:医療 がん
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