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ワールドカップとお蔭参り [エッセイ]

  サッカー・ワールドカップはオランダには惜敗したものの、試合前の予想を大きく超える、日本の活躍に、市井も盛り上がりを見せている。
オランダ戦後も渋谷の町に若者が繰り出して騒ぎを起こした様に聞く。ワールドカップや、プロ野球の優勝時に、街に繰り出して騒ぎを起こしたり、川に飛び込んだりするのは現在の若者に特有の行動なのだろうか。住人はそうはは思わない。

日本人は昔から定期的に、お蔭参りエエジャナイカ)といった、集団行動を起こしている。日露戦争のときのちょうちん行列もこの部類に入れてよいのではないだろうか。
熱しやすくさめやすい日本人のDNAなのか、動物的な本能がそうさせるのかわからないが、とにかく多くの、それまで、フツーの日本人が急に何かに取り付かれたように、定期的(約60年周期)に特異な行動を起こしていたのである。
そして、騒ぎの後は何もなかったように普段の生活に戻ってゆくのである。
まるで、風の谷のナウシカのオームのようである。

人類がアフリカに誕生して、アジアの東端にまで達した、われわれ祖先は、その先アメリカ大陸まで、グレートジャニーをするほどの開拓心は持ち合わせずに、農耕をはじめ、この地に定着したのであろうが、定期的に血が騒ぐ民族なのであろうか。

地震や火山の噴火同様、ズーッと抑うつされているとその分反動が大きいだろうから、60年周期でなく、オリンピック、ワールドカップ、最近ではワールド・ベースボール・クラシック(WBC)など、イベントを定期的にちりばめて、「プチおかげ参り」するのは、大量のマグマを溜め込まずによいのかもしれない。
完全に肯定しているわけではないが、村の祭りといったマグマのはけ口のない、特に都会の若者にとって、スポーツイベントに乗っかって騒ぐのは ガス抜きとしてはよい仕掛けなのかもしれない。

 

 

-f14fa.jpg善光寺三門


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