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歯と子育て7(6歳以降) [歯の話]

 「今日から小学生なんだから、自分で歯磨きちゃんとしなさい。」とそんな急に言われても・・・・
幼稚園の間は手取り足取りお世話をしてきましたが、子供を自立させるため(親も半分疲れているのだが)と急に突き放してしまう親御さんが時々いるようです。お子さんにしてみればまさに青天の霹靂。

成長とともに親離れ、子離れをしてゆくことは大切ですし、自立を支援することは大切な親の役目です。
しかしながら、自立して独り立ちしてもらうためにはそれなりの準備とトレーニングが必要です。
小学校へ入学する頃になると、仕上げみがきをやめてしまう場合が多いようですが、この頃は、乳歯から永久歯へ「歯の交換期」を迎える大切な時期です。

小学生になっても、歯磨きの習慣の出来ていない子は磨こうとしませんし、磨き方の癖があると どうしても磨き残しが出てしまいます。
1~2年生の間は本人が磨いた後で、磨けていないところを指摘しながら磨いてあげることや、歯と歯の間のフロスでの清掃をしてあげることも必要でしょう。3~4年生になっても本人の磨き残しを指摘して再度磨かせる必要があります。(8~9歳頃までは、1日1回は仕上げみがきをしてあげる必要があるようです。)

2368646法隆寺 聖霊院

 そこまでしてあげて、しっかり磨けるようになったのを見届けてからバトンタッチしましょう。
磨き残しを見つける「プラーク染色液」はネットでも歯科医院でも売っています。ご利用になってはいかがでしょう。

 6歳頃(最近は5歳頃に生えているお子さんも目にします。)になると、乳歯の奥歯のさらに奥に 最初の永久歯、第一大臼歯が生えてきます。この歯は一番大きく、かむ力が最も強い大切な歯です。「6歳臼歯」とも呼ばれています。
 この重要な6歳臼歯を 乳歯だと思っているお母さんも多く、むし歯になっても放置されやすいのです。口の中で一番奥で、しかも乳歯の後ろに一段低い状態ではえてきます。さらに、萌出したばかりのこの永久歯は、石灰化が不十分で、かむ面の溝が深いので、歯垢が付きやすく、むし歯になりやすいのです。
 これらのことを理解して意識的に注意して磨かないとむし歯になりますし、このことをこの年齢のお子さんに任せるのは無理があります。

 6歳臼歯のむし歯予防には、本人、お母さん、歯科医の協力が必要です。
フッ素によるうがいやフッ素入りの歯磨きも有効です。
歯磨きの仕方を歯科医に相談したり、シーラントをしてもらいましょう。

これ以降は乳歯と永久歯が交換する時期です。
永久歯が生えるのが遅いのはあまり心配ありませんが、永久歯の歯並びには大切な時期です。
例えば、前歯の左右対称部位の歯が生える時期が半年以上ずれていたり、下の前歯が上の前歯よりも前に生えてきたら歯科医院に相談しましょう。矯正については以前に書いた項目を参考にしてください。

この時期は、常にどこかの乳歯がグラグラしていたり、また新しく永久歯が生え始めたりと、歯並びが凸凹していてお口の中が不潔になりやすい時期です。
生えている途中や生えて間もない永久歯は未成熟でムシ歯になりやすいので、この時期には注意が必要です。

グラグラ動いているのになかなか取れない乳歯が永久歯の上に帽子のようにのっかっていると、下の永久歯がむし歯になることがあります。乳歯がグラグラしているのになかなかとれない場合は歯科医院で相談しましょう。

食べることの大切さや栄養と健康の関係などを理解できる年齢になります。
いろいろな食べ物をおいしく安心して食べるために 食にかかわる事柄を一緒に学びましょう。子どもを育てる家庭の食事では 栄養のバランスや量を考え、多くの種類の食品を食べるように心がけることが大切です。

そして、どこで どのようにして取れた食材なのか、お肉などは、その動物の命と引き換えにエネルギーをいただいていること、食べ物とそれを食卓へ届けてくれた全ての人たちへの感謝の気持ちなどを家族で話しながら、食の大切さを子供たちと考えることが大切ではないでしょうか。
頂きます。ご馳走様。がしっかりいえるお子さんは見ていて気持ちがよいものです。
そのためには周りの大人がこれらのことを実践することが大切です。

最後に、小学校の高学年になると、そろそろ歯ぐきに炎症がある歯肉炎のお子さんが出始めます。
むし歯ばかりでなく、歯ぐきにも注意をしてあげてください。

中学1年くらいに第一大臼歯の後ろに第2第臼歯が萌出すると永久歯はほぼ生えそろったことになります。(その後ろに第3代臼歯、(智歯、親知らずとも言う)が生えてくることがある。)
この頃になるとほぼ親の手を離れたといってよいでしょう。
 第2第臼歯のシーラントもわすれないようにしないと、受験や部活で食生活になりがちな最近の子供たちは、せっかく小学校の低学年までむし歯なしで過ごしてきたのに、高学年になって一気にむし歯になることがあります。
 受験の夜食や塾帰りの間食など致し方がない面もありますが、歯医者の立場から言わせていただくと、「食べたら歯磨き!」住人も親としては出来ていませんが・・・
ここまでしておくと、高校生の間は親知らずのトラブルはあるものの、比較的安定した時期を迎えることとなります。 

お子さんが一生涯使う大切な歯です。その歯を大切にする習慣を身につけてあげるのは親の仕事ではないでしょうか。

参考HP
>>>歯並びと矯正治療

 >>>おすすめグッズ 

>>>よくある質問にお答えします

>>>乳歯から永久歯への歯の生え変わりの時期について 

>>>8020日歯TV第15回「食べ方」を通した食育

参考文献


食育と子供の健康 財団法人8020推進財団

プラーク染色液

法隆寺


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