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悲しい感謝の言葉 [エッセイ]

 先日のことです。ある患者さんのその日の治療が終わって、挨拶が終わり、患者さんが治療台を立った時です。
「そうです。先生、○○というのがお世話になっていたと思います。実は私の義父なのですが、数日前に亡くなりまして・・・」
「えーーー、亡くなった?」

○○さんの奥さんは以前から我が家の患者さんだったのですが、その御主人である○○さんが我が家にこられた時は すでにあまりよろしくない病気にかかっていることはうかがっていました。
精神的にお強いのか、明るい表情で、奥様と一緒にこられて、自家製の野菜を下さったり、とてもお元気そうでした。最後に我が家に来られてまだ3ヶ月しかたってないのに・・・言葉を失いました。

お悔やみの言葉もかけられずに呆然としている住人に向かって「「最後まで、おいしく食事ができて感謝していたので、先生に今日会うのなら、くれぐれもよろしく伝えてください」と義母から言われました。ほんとにありがとうございます。」

たいしたお役には立ててないはずです。こちらとしては予想外の言葉にまた言葉を失って、お悔やみの言葉を噛んでしまいました。
住人には身に余る言葉をいただきました。我が家で治療したことを喜んでくれていたことを聞くと「微力ながらも少しは人様の役にたてたのかな」と思うのですが、それにしても患者さんの訃報に接するのはいたたまれなく、本当に悲しいです。
多くは話せませんでしたが、多くを教えていただきました。住人などまだまだ人生一生修行です。いま、いろいろ講釈たれても薄っぺらいだけになってしまうので本日はよしときます。

ただただ ご冥福をお祈りいたします。合掌

1960041

土井ヶ浜遺跡人類学ミュージアム
湿性花園の古代ハス


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