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磁石式(マグネット式)の入れ歯 [歯の話]

 平成19年11月11日に日本補綴学会九州支部学術大会が九州歯科大学講堂において開催されました。その中で、「磁石の入れ歯で快適ライフーご存知ですかマグネットデンチャーってー」と題して市民フォーラムが行われました。

 不幸にも歯を失い補わなければならない場合、固定式のブリッジか、取り外し式の部分入れ歯、あるいはインプラントが選択肢になります。そのなかで部分入れ歯は安定しないのでかみにくい、外れやすい、留め金が見えるので見た目が悪いなど患者さんにはあまり評判がよくありません。皆さんの中にも部分入れ歯の不具合でお悩みの方もおられるのではないでしょうか。

 そこで、昔から歯の根の部分や入れ歯に磁石をつけて、磁力で外れないようにしようとする試みがなされており、磁石を用いた入れ歯は 実は歴史のある治療法なのです。
 磁石で入れ歯を維持しますので、通常のいればのような留め金はありませんので、見た目も良くなります。しかしながら、磁力の低下、磁石の大きさの問題、腐食(錆び)の問題などから、あまり普及しませんでした。
 ところが、約15年位前から、磁石の進歩により、 小さくて高性能の磁石が開発され、臨床で多く用いられるようになりました。住人も治療のひとつの方法として応用しております。

金閣寺

 あまり長持ちしそうにない歯の負担を軽くして、延命するために用いる場合と、インプラントや健全な歯に積極的に用いる場合とあります(※1)。さまざまな理由で固定式のインプラントは出来ないけれど、通常の入れ歯で満足できない患者さんが対象となります。
 お口の手入れが不十分であれば長持ちしないのは他の治療法と同じですが、かみ合わせや磁石のセットの仕方によって、磁石とつく側の歯の寿命に差が出るので、ある意味高い技術が求められます。時々磁石の入れ歯は長く持たないといわれる先生もおられますが、それは考え方や、技術の問題で、決して磁石式の入れ歯が悪い治療法とは住人は思いません。
>>>もっと詳しく知りたい方はこちら

 磁石式の義歯も治療の選択肢としてお考えになってよいと思います。よく主治医の先生と相談して、納得して選択してください。いつも当ブログで申し上げておりますように、治療法には必ず長所と短所があります。皆さん御自身の状況に合わせて、御自身にとって最適の治療法を選択しましょう。

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(※1)前田芳信 著 「臨床に生かすオーバーデンチャーーインプラント・天然歯支台のすべてー」:歯科医向けの書籍です。)

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