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お勧めの歯磨き剤は? [歯の話]

 『歯磨き剤はどんなものが良いの?』と、よく質問されることがあリます。
現在、スーパーやドラックストアに行くと陳列棚には多種多様の歯磨き剤が販売されています。また、テレビのCM等でも独自の効能を宣伝している製品も多く見かけます。(歯周病が治るように勘違いさせるCMが多いので注意が必要です。「歯周病が治る」といってしまうと薬事法に引っかかるのでビミョーな表現です。)

患者さんの中には「なすび入り」のものや「竹炭入り」の歯磨きを持ってきて見せてくれたりします。「値段が高いからよく効くのでは」と考えるのもメーカーの罠にまんまとはまっています。>>>世の中のからくりについて考える3~情報(広告)と企業の利益~

それでは、どのようなものが本当に歯磨き剤として望ましいのでしょうか?

 住人は歯磨きペーストのお薬としての効果はあくまでも補助的なものと考えております。
歯を白くするとか、歯周病予防や知覚過敏を緩和する効果を宣伝したものがありますが、これを使えばその問題が解決するとは考えない方が無難です。

2386066三徳山三仏寺

 最近テレビで、知覚過敏予防の歯磨きペーストを新製品の様に盛んに宣伝していますが、あれなど、何十年も前からアメリカ合衆国で、「センソダイン」という商品名で販売されていていた商品です。一応薬効は認められていたものです。以前から日本でも販売されていましたが、住人の記憶に間違いがなければ、日本で販売されているものは米国で販売されているものほどの濃度が入っていません。(センソダインを勧めているわけではありません。)
 一例を紹介しましたが、日本には薬事法で、ドラッグストアーなどで販売できるものは、安全性を考慮してほとんど効果のないくらい低濃度しか薬剤を入れることを認められていないものが結構あります。
厚生省はなにかあったら自分たちの責任を問われるのはイヤなので、薬剤の濃度など厳しく制限しています。
けれども、薬効成分が入っていることは確かなので、箱には「XXに効く○○入り」と書いてありますが、実際効果は疑問なのです。

話を本題に戻しますが、市販の製品の多くは「研磨剤」という成分が含まれています。
研磨剤とはクレンザ-のようなもので、歯の表面の色素沈着などを落としやすくします。この研磨剤が非常に強力な製品(ヤニ取り歯磨きや、歯を白くすることを謳ったもの)もありますが、歯そのものまで削ってしまうため毎日の使用は控えた方が無難です。荒い研磨剤は歯の表面をざらざらにして、かえってプラークや色素がつきやすくなります。
住人は基本的に研磨剤を含まない製品をお勧めしています。
研摩剤を含む歯磨きペーストでの乱暴な歯磨きは歯を痛めたり、しみる原因になることがあるからです。通常は研磨剤の入っていないペーストを使用し、着色が気になったら、適度な粒子の研磨剤入りを使用するか、歯医者さんでPMTCしてもらいましょう。

 また、歯磨き剤には研磨剤のほかにも、様々な補助成分が含まれています。
発砲剤、甘味剤、清涼剤、香料などは効能と直接関係はないのですが、使用感をよくしてブラッシング後の爽快感を与える様な工夫がされております。
 これも泡立ちがよくて「磨けた気になる」のも問題ですし、あわ立ちすぎると洗面所から離れられなくなって、どうしても歯磨きの時間が短くなってかえって磨き残してしまいます。

 以上の理由から住人は歯磨きペーストを使わない「ながら磨き」をお勧めしています。
行儀はよくないですが、1日1回で良いので、リビングでテレビを見ながらなど、何かしながらで結構ですので、ゆっくり時間をかけて歯磨きしてほしいのです。一日1回でも その日の汚れを100%落とすことができればあまり大事にはならないと思います。冬など、寒い洗面所での3分間は拷問に近いかもしれません。しかし、ドラマやニュースを見ながらの30分はあっという間です。唾液はいちいち洗面所に出しに行かなくても 飲み込んでかまいません。(最初からあなたの口の中にあったものです。)
 詳しい磨き方はかかりつけの歯医者さんであなたに最適の磨き方や補助道具について聞いてみてください。(良心的な歯科医や衛生士は喜んで説明してくれますよ)
ゆっくり磨いた後に、研摩剤と発泡剤が入っていないけれども、フッ素や殺菌成分の入ったペーストを使用して、洗面所でお好きな時間磨いてください。

最後に歯磨きペーストの1回に使う量についてです。
大昔の歯磨きペーストのCMではチューブからぎゅーっと大量にペーストを歯ブラシにのせて、ガシャガシャみがくものが多かったのです。これはまさにメーカーが歯磨きペーストを大量に消費させんがための戦略だったと思います。(味の素が容器の穴の大きさを大きくしたのと同じ理屈です。)
 研磨剤の問題もあり、良心的な歯科医は昔は、歯磨き粉はつけないか、つけてもマッチの芯くらい少しつけることを推奨していました。けれどもフッ素入りのペーストでは少し事情が変わってきました。

フッ素入りのペーストは短いヘッドの歯ブラシのヘッドの長さと同じだけペーストを出せば、適切な濃度のフッ素になるように調合されているようです。フッ素入りのペーストの場合、極度にケチるくらいなら使用しないほうがよいかもしれません。
ただし、これらの働きは歯磨き剤のみで効果があるということではなく、歯ブラシにより歯の表面の歯垢をしっかり取り除いてやって、初めて効果が現れるということを忘れてはいけません。

お勧めの歯磨きペーストの結論
1.研磨剤、発泡剤の含まれないもの
2.フッ素が配合されているもの
3.薬効はあまり期待しないこと

参考HP
http://www002.upp.so-net.ne.jp/ikono/index.html

三仏寺


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