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ニュースキャスターは庶民の味方? [世の中のからくり]

 筑紫哲也氏が永眠されてはや3ヶ月である。筑紫さんの評価は様々であろうが、住人にとってはは日田市の出身でもあり、勝手ではあるが親近感を持つと同時に尊敬し、その発言に傾聴していた。

 一方で住人は近年のニュース番組に違和感を感じることが少なくない。その理由のひとつはジャーナリズムとしての取材など背景の薄っぺらさがある。どのチャンネルを見ても、おおよそ取材のソースも各社同じ、切り口も同じである。各社の新聞を並べてキャスターとコメンテーターなる人たちのやりとりも、制作費を抑えたやり口としてもてはやされているようだが、そのコメンテーターの発言の信憑性、正確性はかなり疑問である。そしてどちらかといえば感情論に流されるように思える。

もうひとつの理由は ニュースキャスターの発言の重みの問題である。人格の問題もあるが、昔に比べるとずいぶん軽い。

  1月23日夕方に放映された全国ネットの報道番組(FNNスーパーニュース)での木村太郎氏の歯科保険医療制度へ発言が一部で物議をかもしている。話の内容を説明すると長くなるので省略するが、これなど小泉氏ではないが怒りを通り越して笑いさえ出てくる。もちろん軽蔑の笑いである。

2366743長谷寺五重の塔


 

 保健医療制度に対して無知なのはもちろん問題であるが、その程度の知識で、さも知ったかぶりの発言を行い、庶民の味方になったつもりの発言をすること自体、庶民を上から見下し、庶民をしらけさせている。 そしてそのことに気付いていない。

このような傾向はFNNの日曜朝の報道番組や夜のニュースショーでもしばしば感じていた。彼らは、自分たちが世論を作る自負はあっても たぶん悪意はないだろう。

 冷静に考えればわかることだが、彼らの生まれ、育ち、現在の生活が彼らの思考を形成しているのであり、山奥の住人の思考とは全く異なって当然である。
 小さい時から英才教育を受けたかどうかは分らないが、少なくとも有名大学を卒業し、留学経験もあるかもしれない。おそらく外国語にも堪能であろう。そして現在もかなりの所得を得て、それなりの衣、食、住が満たされた環境の中でニュースキャスターをしている。これはニュースキャスターに限らず、製作にたずさわる人々に言えるかもしれない。自分にかなり自信はお持ちなのであろうが、真実を理解していることとは別問題である。

彼らが医療を語っても、庶民と同じ医療を受けた上で語っているかどうかはなはだ疑問である。普通の保険診療を受けているかどうかも疑問である。(実際にお会いしてないのに発言する偏見をお許し頂きたい)
そんな所得も環境も庶民とは乖離した彼らが庶民感覚を肌で感じることは多分不可能であろう。

そういった発想、環境であるから、軽はずみな一言が出る。そして庶民の味方のふりをすればするほど虚しくなる。歯科医療の現場を知っていれば木村氏の様な発言はまず出てこない。

なぜ偏見を恐れずにあえてこのような発言をするかといえば、彼らの影響力が強大だからである。住人がこのような発言をしても影響はしれている。しかし彼らの発言は多くのヒトに影響を与える。そして誤った情報でヒトの人生を左右したり、容易に不幸に陥れることが可能である。だからこそ発言に重みが必要なのであるが、それが感じられない。そこが、筑紫さんは今のヒトたちとは違っていたような気がする。

現在のニュースキャスターは庶民の味方かどうかの結論は先に譲るとして、少なくとも庶民でなく、どちらかと言えば富裕層である。

>>>歯科医とマイクと影響力

>>>世の中のからくりについて考える4~医療と真実の情報~

奈良総本山・長谷寺


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