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まだまだ日本は大丈夫 [歯の話]

 一昨日診療終了後に、旧知の後輩が若い歯科医の先生を数名つれて、この山奥の我が家を訪ねて来てくださった。
聞けば、下関、福岡市、春日市、筑紫野市などから、わざわざ来られたそうである。わざわざ、こんな山奥まで来て、何かお役に立てたのかはなはだ疑問であるが。住人としては若い先生方と楽しい時間を過ごさせていただき、気がつけば2時を回っていた。こちらの用意した食事の費用まで払っていただき恐縮の極みである。
 ご飯をご馳走になったから言うわけではないが、若手歯科医の皆さんの目は、この歯科医師過剰で、「もう歯医者なんて要らない」と言われている時代をなんとか打破しようと輝いていた。何とか自分の診療のレベルアップを図りたいと真剣に考えている先生が多くいることを改めて再認識させられたものである。

DSC_7197 (Small).JPG室生寺 弥勒堂(重文)

 先日もある先生から「自分の病院のレントゲン(X線写真)を改善したいと」、お問い合わせを頂いた。「デジタルレントゲンを導入したが、どうもアナログの時の方が画像が良かった。もう我慢も限界で、再度アナログに戻したいのだがノウハウを・・・・」と言うことであった。確かに現時点ではちゃんと撮ったアナログ写真の方がデジタル写真より鮮明なようである。(将来は多分改善されるであろう)
 しかしながら、現在の世の中の流れでは、患者さんのイメージは、「デジタル=最先端、アナログ=時代遅れ」ではないだろうか。イメージ戦略上若い先生にとってデジタルの方が有利である。しかも、現行の保健医療制度の中ではアナログの方が不利であり、しかもレントゲンの質にこだわればこだわるほど、手間とコストがかさむことになるのである。せっかく導入したデジタルを諦めてまで、現時点での診療の質の向上を目指すと決心したその若い先生にはただ、敬服するのみである。

 住人も含めてこれらの若い先生は 「歯科医がよかった時代」を知らない。歯科医になった時にはすでにバブルははじけ、歯科医は超過剰であった。
それでも何とか患者さんに良好な医療を提供しようと努力を惜しまない先生方が多くいるのである。
いつも思うことであるが、時代は大きく変わりつつあるが、おおむねほとんどの日本人はまじめで勤勉である。(その人たちにつけこむやつがいるのも事実であるが)

深夜に彼らを見送りながら、自分の若い頃を思い出し(と言ってもまだまだ鼻垂れ小僧であるが)つつも、「こんなエネルギッシュな若いやつらが下から突き上げてくるのに負けるわけにもいけないな。」とまだ道半ばの住人にエネルギーと気合を再充填していただいたような気がする。
 世の中には歯医者を天職と思い、心から「好き」と思う歯科医が結構います。(一般の皆さんはご存じないと思いますが、歯科医の勉強する場は、診療後の夜間か、土曜、日曜の休日です。)そして、この若い先生方のエネルギーがある限り日本の歯科界は明るいと思います。
それにしても数年前まで住人も夜中の3時~5時なんてまだ宵の口だったのだが・・・・

歯科治療のX線(レントゲン)撮影の重要性>>>http://onoki.blog.so-net.ne.jp/2008-02-01-1
歯科の実力 >>>http://onoki.blog.so-net.ne.jp/2008-07-01

 


タグ:歯科医
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