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ぬか床 [エッセイ]

 家庭菜園の真似事を始めて約5年、かねがね自分で育てたキュウリやナスを自家製のぬか床に漬けたい願望があったのだが、あさ漬の素に漬けたり、スーパーでぬか漬けを買って食べていた。
仕事柄、糠をかき混ぜたにおう手で仕事するわけにも行かず、どうしたものかと躊躇していたのである。

スーパーなどでファスナー付きのビニールのヌカ漬けセットや、糠、天然塩などを見て目を輝かせるダンナを見るに見かねて、糟糠の妻が「糠床の面倒を見てやってもよい」とのたまった。

山の神の気の変わらぬうちにと、ネットでホーローのヌカ漬け用容器とぬか床スタートセットを注文したのだが、本日それらが届いた。

ぬか床を維持するというのは、植物性乳酸菌という生き物を飼うことと同じで、温度、湿度、pH、酸素濃度等々、乳酸菌が喜ぶ環境を提供すれば、菌が繁殖し、おいしいぬか漬を返してくれるはず。そのためには科学的な知識より、その土地の昔のばあちゃんの智恵が必要です。

 実は住人はサバのぬかみそ炊きが大好物である。ねっとりヌカが絡まったくらいの、できればタカの爪と山椒の実など入っていれば言うことなしである。自家製ぬかみそ炊きを食することができるのは何時になることだろう。

住人は嬉しくてうれしくてたまらないのだが、なにぶんぬか床の運命は家内の手の内にあるので、どうなることやらやら、やや心配である。

 

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