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お勧めの一冊No.6 -スピリチュアルな時代ー [お勧めの1冊]

  以前に当ブログで書きましたが、第34回北地区・北九州歯科医学会 市民公開フォーラムで養老 孟司先生にご講演いただきました。光栄なことに、前日養老先生とお話しする機会がありました。
テレビの養老先生とまったく同じ感じで、当方としても相手が「バカの壁」の先生ですからよい格好をしてもしょうがありませんし、かたに力を入れずにお話を聞くことができました。
住人らのレベルに合わせて、判りやすく話すこと、年号をはじめ世の中の歴史をすみからすみまで記憶しており(この人どこで、このようなねたを仕入れて記憶しているのだろう?これが東大の威力?)と時間を忘れて、関心しながら、感動しながらお話に吸い込まれていました。

 閑話休題、お勧めの一冊がかなり御無沙汰ですが、お勧めの本がなかったわけでなく、自分の中で消化しきれずに山済みされていました。

東寺http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E5%AF%BA   東寺

  養老先生の本もそうですが最近書店に並んでいる一般向けの書籍には「脳の話」、「人間の認識論」といった、内容を理解するのに努力を要する、まあ一般人からすると抽象的、観念的内容の書籍が目立ちます。

  これらの本を読んで住人が考えることは、
最先端の知性にしても昔からある経典も「対象物とそれをセンサーである目がどうみているかと、さらにその視覚を脳が認識しているものは一致しないし、脳は見えているように勝手に思っているだけであって、さらに、他人が見ているものと、自分が見ているものは同じ物体を見ていても一致しない。
 個人の中でも感覚器と脳の間に齟齬があるのに、そんな人間同士がコミュニケーションで分かり合うというのは至難の業であり、そもそもみんな「自分が正しいと考えていることが世界の常識」と考えるところから、相互に誤解が生じます。
  そもそも根本的に人間同士が「みんな分かり合える」なんて事はありえないことであり、解りあえない上で他人のことを許容する寛容な心が大切である。日本では古来、氏神様OK、山の神様OK、海の神様OK、田の神様、火の神様みんなOK、菅原道真や豊臣秀吉が死んだら神様になることさえOK、と考えすべてのモノ、ヒトを崇拝し、尊敬し、容認してきました。
「キリスト教徒、イスラム教徒、みんな共存していいじゃん」みたいな「多様性を容認する心」がじつは今の世界平和に大切ではなかろうかと考えました。(まず住人のこのような文章力で書評として正確に皆さんの脳に伝わるかどうかはなはだ疑問ですが・・・)

  堺屋 太一氏は東大講義録 ―文明を解く―のなかで、
「人類の歴史の中で古代や近世のように物財が増加する時代は写実主義になり、科学が進歩する。逆に中世のように物財が不足すると、科学が衰退し、抽象的、観念的議論が盛んになる。」というようなことを述べております。
  このところテレビでは「前世」、「霊」などといったスピリチュアルな話題の番組がはやっています。これも、
現在の日本が人口減少、財力の低下している状況にあるため、「脳」、「魂」、「スピリチュアル」といった抽象的、観念的な話題が喜ばれるからかもしれません。
(住人の物財のみが貧困なため、住人だけの現象かもしれませんが・・・)

1冊ではありませんが、お勧めいたします。

 


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